揮手自茲去

もう一つの夢は心の中に。

2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

二つの魂を隔て一つに纏まり存在しなくなった国

そんな国を舞台にした演劇を見終えて図書館へ向かった私はエリアスの「宮廷社会」と「文明化の過程」を自動化書庫から引き出すが、冷静に考えると一冊500ページぐらいの学術書を読み切る気力が今の僕には無いことに気づき、泣く泣く本が再び地に帰る為に用意…

コレヘトの言葉

かつてあったことは、これからもあり かつて起こったことは、これからも起こる。 太陽の下、新しいものは何ひとつない。(1:9) 熱心に求めて知ったことは、結局、知恵も知識も狂気であり愚かであるにすぎないということだ。これも風を追うようなことだと悟っ…

待人来ても既に遅い

暫くは此の度の総括に関する話題が続きますがご容赦ください。何せ、この歳になるまで直接的に告げられるという形で体裁よく失恋したことが無かった人間なので、此の度の「初体験」はとても痛く胸中に響いている。色々と私自身の過去に書いた物語の断片を思…

もののあわれ

欝々した時の「ネガティブ」な感情と、かくなる出来事の後のネガティブな感情というのは大分異なる。前者は筆も重いが、後者は何となく気持ち自体がそもそも軽くて、それでいて筆も比較的滑らかに進むのである。最初はシリーズ物の小説や漫画の最終巻を読了…

物語は唐突に始まり、去れども静かに終わる。

こうして物語は静かに終わり、音を立てることなく閉じられた冊子は棚に並ぶ一つの物語となりました。本来悲しい話であるはずが、その物語を読み終えた私は何だか晴れた空を山頂から眺めるように心地が良かった。一つの時代が終わり、我等は次の段階へ移行す…