揮手自茲去

もう一つの夢は心の中に。

直接民主主義と議会主義の均衡

 小話

 機内にいる最中、私は民社党の元書記局メンバーが書いた論文集を読んでいたのだが、社会党共産党に対する怨念の強さを感じた。これが7年前、解党から14年後に書かれているのだから相当なものなのだろう。

 彼らはデモといった直接行動は議会主義の補完には成り得るが、それ以上のもの、つまりは議会主義を破壊するものであってはならない、という考えを強く述べている。民社党は革命に反対しており、革命の切っ掛けが大衆の蜂起である以上、デモを不必要に煽る行為には協力しないというのが彼らの姿勢だったらしい。

 立憲主義を守るための行動が結果として議会主義を危うくするものになるとしたら(本当は国権の最高機関が議会である以上矛盾は起こり得ないのだが、議会多数派の行動を阻止するための大衆行動が近日流行していることはご存知であろう)、我々は何をどこまで擁護していけばよいのか改めて考えなければならない。